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2006.07

 
檀信徒の声

上記のように、誠に悲しむべきできごとが起こってしまいました。

この件について、複数の檀信徒の方々と話す機会がありました。以下は、その声の一部です。
「その職員というのは、まさかお坊さんではないのでしょう?」
「絶対に起きてはならないことが起こってしまった。」
「自分が浄土宗であることを隠したくなった。今まではそれを誇りにしていたのに…。」
「阿弥陀さまは私たちにとっては遠い存在。だから私たちはお坊さまに手を合わせる。そのお坊さまがこんな事件を起こすなんて…私たちは一体何を頼りにしていけば良いのでしょうか…」
「お坊さんも人間。いろいろなことがあるでしょう。問題は後の対処の仕方です。災い転じて福になればよいのですが…。」
「この報道でテレビに映ったのが、増上寺でなくて知恩院だったのでまだ良かった。(東京の方)」

宗務庁が申しておりますように、この件はいまだ調査中でして、私どもも不安や動揺を煽るような発言は厳に謹まなければなりません。しかし、上記の言葉には檀信徒の気持ちがよく表れており、このサイトをご覧下さっている皆さんと分かち合いたいと思いましたので、あえて引用させて頂きました。
これらはたまたま私が耳にすることができたもの。それ以外の檀信徒の方々の「声なき声」は誠に深く大きなものがありましょう。浄土宗を大切に思って下さる方であればあるほど、ショックは大きいはずです。そして、不安や不満、嘆きを感じていたとしても、直接寺院や僧侶にそれを伝えて下さる方はごく一部であろうと想像いたします。これらのような声、あるいは声なき声に、一僧侶として私は耳を澄ませていきたいと思います。

一日も早く真相が明らかになり、宗としての対応が定まって、浄土宗檀信徒の皆さんが安心して信仰生活を続けられますように。それを強く願います。

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