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Q&A 59

質問59

仏教, 宗教
今日の僧侶・寺院は、結局はお金が目的で、宗教というよりも商売といった方が近いと思います。また所定の勉強なり、修行をすれば僧侶の資格がもらえ、当人の宗教性は問われない。それで真の宗教家といえるでしょうか。お釈迦さまやキリストは、全く違っていたのではないでしょうか?
〈回答 59〉 伝教大師(最澄)の言葉に「道心の中に衣食あり、衣食の中に道心なし」とあります。つまり、真剣に仏道を極めようとすれば、おのずと衣食はやってくる。だが、衣食を目的とするならば、そこにはもはや真の求道心はあり得ない。おそらくあなたの言いたいことと同じだと思います。私もこの言葉に賛同します。
そして私が思うには、「悟り」「完成」「人類救済」というようなことでなくとも、例えば亡き家族のために手を合わせるといった小さな行為の中に、宗教的なきらめきがあります。そのような場に立ちあうことができ、自分は僧侶として幸せだと思います。
ご質問が「あなたは宗教家といえるのか」という事であれば、「はい」とも「いいえ」とも答えられません。言葉で説明するようなことではないと思います。言われるまでもなく、この問いを私自身に向けながら、一歩一歩進んでゆくより他はありません。