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Q&A 67

質問67

仏事一般
親戚の四十九日の法事に出席します。お包みの上書きは「ご霊前」でしょうか、「ご仏前」でしょうか?
〈回答 67〉 四十九日の法要からは「ご仏前」で結構です。結構なのですが、よくいただくご質問ですので、少し補足でご説明します。
四十九日から上書きを「ご仏前」とする理由は、「故人は四十九日に仏になるから」というものです。が、仏教の立場から申しますと、「四十九日目に仏になる」というよりも、「四十九日の間に、次の世界に生まれ変わる」という方が正しいでしょう。生命は生まれ変わりを重ねながら、いろいろな世界を輪廻してゆく…その中でひとつの生命が終わり、四十九日の間に次の世界に生まれ変わることになる。(ですから、枕経や通夜に始まるこの四十九日間のご供養は、特に大切にされてきました。心をこめてご供養することで、故人がよりよい世界に生まれ変わると信じられてきたからです。)
さらに、浄土宗の教えによれば、「次の世界に生まれ変わる」、その「次の世界」について次のように言われています。
「是人終時 心不顛倒 即得往生 阿弥陀仏 極楽国土(『阿弥陀経』)」
つまり、「お念仏をとなえる人の命が終わるとき、心が迷うことはない。命終わってすぐに、阿弥陀仏の極楽浄土に往生することができる」という。「命終わってすぐに、」ですから、四十九日を待たずして極楽に往くことができるわけです。そして、仏になるのは極楽へ往ってからあとのこと。極楽は苦しみのない世界なので、そこでは修行がはかどり、迷いの世界に戻ることなくスムーズに悟りを開く(仏になる)ことができる、と説かれています。
さて、では最初の話に戻りましょう。「四十九日目に仏になる」? つまり極楽で仏になるのがこの世の四十九日目にあたるのかどうか、ということについては…私にもはっきりとはわかりません。
いささかややこしい話になりましたが、要するに、四十九日法要のお包みの上書きを「ご仏前」にするのは、「仏に成ってほしい」という願いのあらわれだと思います。その上書きでなくてはいけない、というほどのことではなく、ひとつの習慣だとご理解下さい。