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Q&A 73

質問73

仏事一般
家の仏壇ではなく、自分自身の仏壇がほしいと思っています。どうしたらよいでしょうか?
〈回答 73〉 家のお仏壇、はあるのでしょうか? 「家の仏壇はあるが、それとは別の仏壇が欲しい」ということになりますと、信仰上の問題というよりも、家族関係の問題、あるいは家の継承(あなたのお立場は分かりませんが)の問題、という気もいたします。もしそうであるなら、信仰上の問題、ととらえて私がお答えしますと、ポイントがずれてしまうかもしれません。
今は「家の宗教」から「個人の宗教」へと変わりつつある時代、といわれています。人々と仏教との関わり方も変化しつつある。かといって、個人個人で信仰のあり方を自由に選択してよいのか、といいますと、周辺の状況や、それに伴う影響も考えた方がいいですね。
例えば——仏さまをお祀りすること自体は尊いことです。が、個人の仏壇を持つことによって、家族の絆がますます弱くなってしまう、ということもあり得ますよね?
また一方、ご自身の心の支えとして、ご家族から離れたところに仏壇を求めたいという切実な思いがある、という場合もあるでしょう。個人の信教の自由は尊重されなければなりません。
ですから、「個人の仏壇をもつ」ということについての私の意見は、ケースバイケースです。一家にお仏壇がひとつある、というのはたいへん結構だと思いますが、個人個人で仏壇を持つ、ということになりますと、慎重にならざるを得ません。
お家のお仏壇がなく、例えば「家族は仏教には無関心。でも自分は仏壇をお祀りしたい。家族も了承済み」ということでしたらぜひお仏壇をお求め下さい。その際、宗派は?ご本尊の開眼供養は?ということもしっかりご確認下さい。
また、お仏壇ではなくても、仏さまをお祀りする方法はあります。それについてはこのすぐ下の Q&A72 をご参考になさって下さい。

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