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Q&A 80

質問80

仏教, 宗教
人が他界するとどうなるのか—宗教・宗派によって教えは違いますが、私はきっと真実はひとつなのだろうと思います。神様・仏様の存在を否定しません、信じたいです。しかしどの宗教・宗派を信じて良いのか、どの宗教・宗派が正しいのかわかりません。自分自身で真実をつかみ取り、亡き人に対する納得できる供養を行いたいと思っておりますが、なかなかそこまで到達できません。何か良いお言葉がありましたらお聞かせください。
〈回答 80〉 私は浄土宗ですので、まず、浄土宗のお話を少し…。
先祖供養ということに関して、浄土宗を開かれた法然上人はこのように言っておられます。
「亡き人のためには、お念仏をとなえて回向しなさい。そうすれば、阿弥陀仏が光明を放って苦しみ多き三つの世界をお照らしになるので、もしこれらの世界で苦しんでいる者でも、この光明を見ればその苦しみが安らいで、やがては解脱することができる。『無量寿経』に書いてある通りです。」
また、すでに極楽に往生されているご先祖は、極楽で「仏への道」を歩んでおられますので、お念仏をとなえて仏道成就を願うのが先祖供養である、と私は心得ています。
このように、仏教の供養は「直接ご先祖に何かをして差し上げる」のではなく、まず仏や僧への供養を行ない読経・念仏をして、次にその功徳を先祖のためにふり向ける(回向する)という形です。他の宗派も(浄土真宗以外は)大体この構造になっているはずです。もっとも上記のように「阿弥陀仏の光明がご先祖を救う」というほどには、明確な構造ではないかもしれません。
納得できる供養にたどり着くには時間がかかるかもしれませんが、これを機にいろいろと勉強なさってみるのも良いと思います。また、どちらにお住まいか存じ上げませんが、もしお念仏を体験したい、とお考えでしたらご来庵頂ければご一緒させて頂きます。

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