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Q&A 104

質問104

浄土宗
お念仏の唱え方についてお教え下さい。「ナムアミダブ」と「ナムアミダブツ」の二種類の唱え方があるようですが、繰り返し唱える時には「ナムアミダブ」のほうが言いやすいように思います。中国からお念仏が伝わって来た時に「ナムアミダブ」という言い方であったのか、あるいは日本に来てから、念仏修行者が唱えやすいように「ナムアミダブ」と変化したのでしょうか?
〈回答 104〉 浄土宗のお念仏の唱え方は、大きく分けて二種類あります。(Q&A 11もごらん下さい)
まず「十念」といいまして、十回のお念仏を唱える方法です。初めに、「ナムアミダブ」と八回唱えます。
ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ
ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ」
ここで息継ぎをして、一回だけ「ナムアミダブツ」と、「ツ」を加えます。十回目は「ナームアミダブー」と、ゆっくりめに唱えて終ります。(このとき礼をします。)初めの八回で息が続かないときは、四回、四回と区切って息継ぎをします。
これが十念です。

次に念仏一会(ねんぶついちえ)といって、数をたくさん重ねて唱える方法です。
ナームアーミダーブナームアーミダーブナームアーミダーブナームアーミダーブ……
と、木魚に合わせて(木魚があれば、ですが)リズミカルに唱えます。
このように、繰り返し唱えるときは「ナムアミダブ」になります。
(これ以外にも、節をつける特殊な唱え方があります。また浄土真宗ですと、少し違う唱え方になります。)

「ナムアミダブ」と「ナムアミダブツ」の発音の仕方が歴史上いつどこで分かれてきたのかは私もよく知りませんが、「念仏」と一口にいいましても、それをどういうふうに発音するかは確かに大きな問題ですね。
以前に香港のお寺の勤行テープを聴いたときは、節をつけて「ナムアミターバ」と唱えていました。これは、サンスクリットの「アミターバ(無量光仏)」から来ているのでしょう。
「阿弥陀仏」という仏名自体は、経典が漢訳されるときに作られた言葉だと考えられています。もとの言葉は「アミターバ(無量光仏)」、「アミターユス(無量寿仏)」。中国に浄土経典が入る前は、「ナムアミダブツ」という言葉はなかったのではないでしょうか。
また、「アミトート」という風な発音もあるようにききました(ベトナム、でしたか…)。
おそらく「南無阿弥陀仏」の発音をテーマにした研究もあると思います。

私自身は、「法然上人は、どのようなお念仏を唱えられたのだろう」とよく思います。「どのように発音されたのか」ということもそうですが、そのお声には深い信頼、固い決意がこめられていたに違いありません。人の心を動かさずにはいられないお力があったはず…。
そのお力を少しでも頂きたい、と思います。

追 記■ 知人の浄土宗僧侶の方から、次のようなご教示を頂きました。感謝とともに載せさせて頂きます。
もともとサンスクリットでは、お念仏は「ナム」ではなく、「ナモ」であったそうです。どこで「ナム」に変わったかは分からないのですが、原語から考えれば、「ナモ」が正しいそうです。
また、黄檗宗などでは、「ナムオミトーフ」と唱えます。また山口県の一部では、十念の全てに「ツ」が入るそうです。